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▲痛々しいミミズあとが残る従来の開腹手術 ▲ほとんど手術あとがわからない内視鏡外科手術

手術といえば、メスで身体を切る痛いイメージがつきまといますが、
内視鏡外科手術は、身体に大きな切開を加えることはありません。

カラダに優しく回復も早い、理想的な手術 内視鏡外科手術とは

手術の種類によって腹腔(おなかの中)や胸腔(むねの中)、後腹膜腔(せなかやおなかの中)などに小さな穴(径5〜10mmの切開)を数カ所開けて、そこからビデオカメラと小さな手術道具(腹腔鏡や特殊な鉗子)を使いビデオモニタを見ながら行う手術です。

身体表面は小さな傷あとが数カ所残るのみで、痛みも少なく早期退院や社会復帰が可能です。

入院期間が短くてすむため、経済的負担も軽くなります。

今後は、従来の開腹手術の半分以上が内視鏡外科手術に置き換わると予想されています。

内視鏡外科手術は別名、腹腔鏡下手術といい、胆嚢切除手術において、お腹の中(腹腔)にカメラを入れて行ったものが最初であったために、その名前がつきました。

現在では、最も多く行われている消化器・一般外科領域以外に、肺や心臓などの胸部(胸腔)、首などの頚部、婦人科、泌尿器科、形成外科、整形外科、耳鼻科などの手術にも応用されているために、内視鏡外科手術と名前を統一して呼ぶようになっています。

胃や大腸のファイバースコープで行うポリープ切除などの内視鏡手術と内視鏡外科手術とは、まったく違いますのでご注意ください。

特長

  • 手術のあとがほとんどわからない
  • 痛みが少なく回復も早い
  • 手術後の癒着がほとんど起こらない
  • 短期入院で経済的(胆嚢摘出手術の場合で入院期間は1〜3日)

内視鏡外科の詳しいページ(内視鏡外科手術とは)

術後の経過が全く違う

胆石摘出手術の場合、従来は大きくお腹を切開していました。術後の痛みも強く、約2〜3週間の入院が必要でした。

一方、内視鏡外科手術では切開というより小さい穴を開けるため、手術翌日には歩くことや食事も、さらにシャワーを浴びることもでき、1〜2日後には退院も可能なのです。

2〜3日で職場復帰できることから、会社や同僚に迷惑をかけずに手術を受けることができます。また、第一東和会病院では5〜10mmの横切開を用いているため、手術の傷あとはほとんどわかりません。

上の写真は開腹手術(左)と内視鏡外科手術(右)の手術あとの比較。開腹手術では、大きく太いミミズがはっているようなあとが残るのに対して、内視鏡外科手術ではあとがほとんどわからない。

最新情報

小さな傷をより少なくする内視鏡外科手術 SILSを開始!!

第一東和会病院 内視鏡外科センターでは単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術(SILS)を開始しました。

従来の腹腔鏡下胆嚢摘出術は、4カ所の傷でしたが、最近、へそ部分1カ所の手術あとしか残らない方法が取り入れられています。第一東和会病院でも、より患者様の苦痛を軽減すべく、本法を取り入れています。

現在のところ手術の安全性を考慮し、ハイブリッドSILS(2孔式)にて施行しています。

詳しくは外来にきていただくか、地域連携室のEメールでお問合せください。

SILSとはSingle Incision Laparoscopic Surgeryの略で単項式腹腔鏡下手術のこと。シルスと読みます。

内視鏡外科の詳しいページ(今までの手術とこんなに違う)

内視鏡外科手術の適応疾患

内視鏡外科手術で対応できる病名の一覧です。

食道 逆流性食道炎、食道アカラシア、食道粘膜下腫瘍
胃・十二指腸 胃癌(早期)、胃・十二指腸潰瘍穿孔、胃良性腫瘍
小腸・大腸 大腸癌(早期・進行)、腸管癒着、腸閉塞、良性大腸疾患(憩室症・大腸ポリープ)、外傷性腸損傷、急性虫垂炎、汎発性腹膜炎
肝臓 肝腫瘍(肝部分切除・マイクロ波凝固治療)、肝嚢胞
胆道系 胆石症(急性胆嚢炎を含む)、胆嚢ポリープ、総胆管結石
膵臓 膵仮性嚢胞、膵腫瘍
脾臓 脾摘出を要する血液疾患、脾腫瘍
副腎 副腎腫瘍
肺・縦隔 自然気胸、肺腫瘍(原発・転移性)、縦隔腫瘍
ヘルニア 鼠径ヘルニア、大腿ヘルニア、腹壁瘢痕ヘルニア、内ヘルニア
婦人科領域 子宮筋腫、不妊症に対する手術(市川婦人科クリニック)、卵巣疾患(卵巣嚢腫・破裂出血)、子宮内膜症、子宮外妊娠
女性骨盤外科 直腸脱、子宮脱などの“脱”に対する手術
泌尿器科領域 腎腫瘍
その他 急性腹症、原因不明の腹痛、腹部外傷、肥満の外科治療

太字は、第一東和会病院内視鏡外科センターで特に力を入れている疾患です。
婦人科は市川婦人科クリニックの協力のもと、行っている内視鏡外科手術です。

内視鏡外科の詳しいページ(手術可能な疾患とデメリット)

内視鏡外科手術の経験豊富なスタッフ

内視鏡外科手術は、従来の外科手術とは全く異なる技術(うで)と機器が必要で、手術を行う病院や外科医がこの方法に充分に慣れ、かつ手術中のあらゆる事態に対応できないと、従来の手術と較べ危険なこともあり合併症の頻度も高くなってしまいます。

医療法人東和会では設備機器や手術器具はさることながら、この手術が日本に導入された1990年以来、症例数を積み重ね、日本ではトップクラスの経験を積んだ先生方をスタッフに揃え、万全の態勢で患者様に貢献できるよう努めています。

2003年7月に第一東和会病院 内視鏡外科センターを開設以来、内視鏡外科手術の症例数が1,000回を越えるに至っています。これは、ほぼ毎日、内視鏡外科手術を行っている数に相当し、尚且つ手術によるトラブルは1例も起っておりません。そのことに驕ることなく各スタッフは更なる研鑽に励み、患者様に安心した手術を提供できるようにしています。

藤村 昌樹
 
佐藤 功 千野 佳秀 舛田 誠二
弓場 孝郁 田畑 智丈 沖田 充司 熊野 公束
(非常勤)

内視鏡外科の詳しいページ(スタッフ・プロフィール)

内視鏡外科センターの概要と実績

内視鏡外科手術症例数

内視鏡外科症例数

2003年6月〜 112例
2004年度   250例
2005年度   292例
2006年度   320例
2007年度   345例
2008年度   500例
2009年度   602例
 

第一東和会病院 内視鏡外科センターは、大阪北摂地区では初めて2003年6月に、藤村、佐藤、千野の3名により開設されました。近隣の開業医の先生方との地域連携やインターネットを介しての遠方からの患者様などにより、年々症例数は増加し、3年7ヶ月(2007年1月)で1,000例、5年10ヶ月(2009年4月)で通算2,000例を達成しました。

また、市川婦人科クリニックとの病々連携により産婦人科の内視鏡外科手術症例については2006年6月に100例、2008年4月には200例を達成しています。

その間、第一東和会病院での内視鏡外科手術における大きな合併症を来したことはなく、常に安全性を第一にした内視鏡外科手術を行っています。

内視鏡外科手術症例の増加に伴い2004年に熊野、2007年9月に舛田、2008年には3名の若きスタッフが加わり、現在計8名のスタッフで運営しています。

今後は内視鏡外科手術の教育にも力を入れ、第一東和会病院 内視鏡外科センターでトレーニングされた若き内視鏡外科医が育っていくことで、より多くの患者様に内視鏡外科手術を安心して受けていただけることを切に願っています。

「日本内視鏡外科学会技術認定医」の取得をめざす若き外科医募集