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画論The Best Image 2005 CT部門 準優秀賞受賞

2005年12月26日

この度、診断画像を評価する、年に1度のイベント『画論ザ・ベストイメ−ジ'05』CT部門において昨年に引き続き、入賞することができました。

『画論ザ・ベストイメ−ジ'05』とは、臨床の場で行われた検査画像から、最も診断価値の高い臨床写真を描出し、その画質はもとより、診断への貢献度、撮影時の工夫なども考慮され、新しい画像医学の発展に貢献した施設を評価する画像コンテストであり、本年度のベストイメージ2005は、CT/MR部門、の2つのカテゴリーにより実施されました。その内、CT部門において238画像の応募の中から39画像が選出され、準優秀賞を頂くことができました。

今後、さらなる良質な画像を診療に提供することで、患者様のお役にたてればと考えております。

画論 THE BEST IMAGE 2005〔CT部門〕準優秀賞

症例名 回腸憩室被覆穿孔*による腹腔内膿瘍及び腹壁膿瘍*
患者性別・年齢 女性・78歳
検査目的 他院より腹痛にて紹介され単純CT*を施行、腹腔内膿瘍と診断。その後、抗生物質*投与にて保存的に治療するも軽快せず膿瘍ドレナ−ジ*術を施行。膿瘍腔の拡がり、膿瘍ドレナ−ジの効果判定などの為に造影CT*を施行。
画像所見 膿瘍は腹腔内より腹壁へ穿破し、小骨盤腔をほぼしめる大きさであった。MIP*画像により膿瘍の拡がり及び形状を抽出、MPR*画像により膿瘍と回腸との位置関係を把握、穿孔部位を同定することができた。
テクニカルコメント マルチスライスCT*を使用することの原点ともいえるMPR、MIP処理にて任意な角度で、くまなく画像の構築を行った。
クリニカルコメント 腹腔内膿瘍は、腸管などの混在によりその原因を特定することが困難な場合が多いが病変部と周囲臓器との位置関係を示す画像を構築することによって膿瘍腔の拡がりを正確に把握、手術術式を検討する上で有用な情報を提供することができた。
審査員コメント 腫瘍の大きさや拡がり、形状を、MPR画像、Oblique*画像等の表現方法を用いることにより、病変部の把握が容易である。

*CT
コンピューター断層撮影装置〔computed(computerized)tomography〕X線装置とコンピューターを組み合わせた医療機器。X線を360度回転しながら照射して人体の横断面を撮影、各方向からの像をコンピューターで処理して、その平面の画像を得る。

*MRI
核磁気共鳴映像法(MRI)〔magnetic resonance imaging〕人体の細胞がもつ磁気を核磁気共鳴を利用して検出し、その情報をコンピューターにより画像化する診断法。生体に害を与えず、任意の断層像や、軟らかい組織を診断できる。

*回腸
小腸の一部で、空腸に続き、後方は大腸に接続する部分。

*憩室
内腔性臓器における壁の限局性突出。一般に無症状。

*被覆
おおいかぶさること。

*穿孔
穴があくこと。また、その穴。

*膿瘍
化膿性の炎症において、組織が局部的に融解し、膿(うみ)がたまった状態。

*腹壁
腹腔をつくっている壁。特に、腹筋を主体とする前壁をいう。

*抗生物質
カビや放線菌などの微生物によって作られ、他の微生物や生細胞の発育を阻害する有機物質。

*膿瘍ドレナ−ジ
膿瘍腔から膿瘍の排泄を助ける為に穴を開けそこから管を入れ外に流し出す方法。

*造影CT
単純CTには、現れない器官や、現れにくい病変などについて、目的の部位と周辺とのコントラストをつけ、診断をしやすくするために専用の薬剤を静脈から注入して行うCT。

*MIP
最大値投影法〔maximum intensity projection〕三次元的に構築されたデータに対し任意の視点方向に投影処理を行い、投影経路中の最大値を投影面に表示する手法。

*マルチスライスCT
検出器が複数列に組み合わされているCT。従来のCTは、 エックス線検出器は1列だったのですが、マルチスライスCTは検出器を複数列に組み合わされています。検出器の増加により、一度に複数の画像が撮影でき、更に短時間で薄く精密な撮影が可能となりました。

マルチスライスCT

*MPR
多断面再構成法〔multi-planar reconstruction〕薄いスライス厚の画像を何枚も積み重ねて、ひとつのボリュームデータを作り、それをもとにして任意の断面の画像を作成する方法。MSCTの登場により、広範囲な thin slice (薄切り)撮影が可能となり、“より実用的”なMPR画像の取得が可能となった。実用的なMPR画像の登場は腸管など走行の複雑な臓器の観察(coronal、sagital、oblique)にはかなり有用である。

*Oblique
斜め、傾き